日本に住む異文化背景を持つ人の医療ケアに対する選択と決定に関する調査研究はほとんど報告されていません。
筆者らが行った異文化背景を持つ10人、日本人高齢者18人を対象に行った質的研究では、日本人は医療ケアに対して家族や友人の口コミ情報、健康教室への参加する機会があり、それらの情報をもとに「自分の医療ケアに対してアクティブな傾向にあったのに対し、異文化背景を持つ人は「自分で決めたいけど、医師に従うしかない」「言葉が分からないから仕方ない」と「医療ケアの選択と決定に対する諦め」がある実態が把握されました。